12月11日 朝
朝晩めっきり寒くなってまいりました。タンクトップで行動するのが厳しい季節の到来です。今週末はいよいよチェスターコートを羽織って京都旅行。楽しみでしかたありません。桜の時期もいい。祇園祭に五山送り火と夏の京都も最高。紅葉の国宝めぐりも感慨深い。冬の京都もまたいいものでございます。さて、冬の京都といえば、年末の錦市場が風情。地元の買い物客と観光客がごちゃ混ぜになって混み合うなか、軒先に並ぶ京都の食材を眺めつつ、歩を進めると、そこには漬物屋さんが。「こんにちわ」「毎度」ざっかけないやりとりに安心し、店内を見回す。まるで宝石のようにきらきらと漬物たちが輝いて見える。ルビーと見まごうばかりの赤かぶちゃん。隣には真珠のような肌をしたすぐきちゃん。扇に切られた千枚漬けの横につまようじが。試食ええのん。ほな、よばれまっさ。かぷ。ぽりぽり。これを大判のまま、ごはんに巻いて食べたら、これこそ冬の至福というものだろう。エメラルド色のきゅうりちゃん。ピジョンブラッドな柴漬けちゃん。そのなかでも、ひときわ毒々しい色を放つ異才の漬物が。その名はキムチちゃん。京都のキムチってなんでこんなにおいしいのだろう。その味に目覚めたのは京の漬物セットをもらったときだった。酸っぱい本場ものとは違い、とろっとした舌ざわり。ごはんに載せて頬張る。まるでアベちゃんのシーエムのようだ。めしが止まらん。京都といえば、壬生菜漬けもいい。壬生菜はたまに旬の駅とかで見かけると、必ず購入する。塩漬けしてからカットするのではなく、最初から二センチぐらいに形を整えてから一夜漬けをする。翌朝、ざっくりと手に取り、ぎゅっとしぼってから皿に盛る。あら、不思議。塩で漬けただけなのにお店味。ごはんにどっとまぶし、海苔を巻いていただいたりもする。京都の冬。それは漬物の冬でもあり、湯どうふと双璧をなす冬の楽しみのひとつなのだった。ああ、週末が楽しみ。たぶん、錦には行かないけど。
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