8月11日 朝
一番よくわからない祝日というのが山の日というわけで、いつできたかというと、ちょっと前にできた。労働者のための祝日であれば6月が適切ではあったが、経済界の要望で8月の連休に決まった。6連休か9連休。なかには10連休というひとがいるかもしれない。今朝はごはんを炊くのをやめてそうめんにする。夏休みの一工夫といったところ。あるひとは今日、富士山に登るという。あるご夫婦は今日から旅行。沖縄、下呂温泉、北海道、東京を二週間かけてめぐるらしい。猫も杓子も夏休み。墓参に五山にお仏壇。お盆にこぼんにブリンバンバンボン。というわけで、ずっと気になっていた歌をユーチューブで検索して聴いた。外出先でよく流れる歌。ずっと外国人が歌っていると思っていたら日本の有名グループだった。これ、ライブで歌えるんや、と素直に驚いた。昔、ビートたけし氏が「今の芸人って精密機械みたいな笑いつくってくるじゃん、やだな、って」みたいなことを言っていた。聞き手のさんま氏が「おれも一回りまわってベタが好きやもん」と返していたが、そんな心持がしないでもない。テレ朝の甲子園のテーマソングもそんな感じ。ずっと好きだから、という精密機械のような歌はすばらしいのだが、バンド名が、ねぐせ。パンクで育ったせいか、どうしても歌にはアンチテーゼを求めてしまうが、もうそんな時代は昔過ぎて、世代の移り変わりとともに薄れていくどころか、終わってしまったのかもしれない。原爆の衝撃も80歳以上の追憶。そんな世の中に反発しているわけでもないのだが、最近、ジムのトレッドミルでよく聴いているのが初期パンクオムニバス。懐かしの名曲がずらずらずらと並んでいる。ラモーンズ、ジョニーサンダース、スティッフリトルフィンガーズ。ピストルズのボディーズも単体で聴くと、名曲過ぎて他の代表曲を忘れてしまう。共通するのは荒々しさ。精密機械とは真逆のポンコツマシーン。だが、それがいい。そう考えると、山の日もポンコツっぽくていいなあ。
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