6月24日 朝

沖縄慰霊の日に涙し、毎年、あの悲劇を思い起こすたびに沖縄という土地について改めて考えさせられる。あるひとはいう。戦争は終わっていない。またあるひとは誓う。二度とあのような禍事は繰り返すまい。今朝の新聞各紙はまさにそれぞれのcolorを打ち出した傑作選といえる。朝日「知事に拍手、首相に怒号」毎日「首相あいさつに厳しい抗議」産経「慰霊の日を政治利用する悪弊は断ち切れなかった」読売「追悼式、遺族ら5100人参列」日経「首相、負担軽減に向けて結果出す」毎年、恒例となった感のある、こういっては失礼だが、慰霊の日イベント。活舌のいい小学生の平和への想い。反安倍界隈とそれに反発する団体のせめぎ合い。「安倍は帰れ」「おまえらが帰れ」仮にも日本国の首相に向けての考えられない暴言にへきえきとさせながら、いっぽうで土人と揶揄させる弊習の一端を覗き見ることもできる。もちろん、こういった野蛮人だけが沖縄の顔ではない。我那覇氏のように理知的で抑制のきいた傑物もいる。慰霊の日を考えたとき、今朝の新聞各紙では産経の記事がもっとも説得力を持つ。なぜなら他の各紙が多かれ少なかれ慰霊の日を基地問題と交錯させているからだ。

 しかし、厳粛な式典を妨害する行為だととらえる出席者は少なくない。

 糸満市の遺族会幹部(81)は「みんな慰霊のために来ているのに邪魔している」と眉をひそめた。同市の高校1年の女子生徒(15)は「やじを飛ばすと、会場の人がやじに耳を傾けてしまう。亡くなられた方々に祈りをささげる場所なので、おかしい」とあきれ顔だった。

 休暇を利用して式典に初めて参加した三重県菰野町の男性(36)は「隣の人が大声を上げたせいで、首相の言葉が頭に入ってこなかった。式典に参加した子供たちに見せられない光景だった」と苦笑した。公園にいた派遣社員の男性(25)は「やじを飛ばすのは一部の基地反対の活動家に過ぎないですよ」と冷ややかだった。

 県がこうした行為を黙認しているわけではない。式典会場には「大声等をあげる場合は退席してもらいます」と書かれた看板も置かれた。実際にやじを飛ばした出席者には、関係者が退去を促した。


5100人もの遺族が集まる理由は慰霊の念を以てほかにない。当然、一部来場者のヤジや主張を聴くための場ではない。なんのための式典か。この日を皮切りに猛火の夏がはじまる。8月6日、9日、そして15日。この日は蝉の鳴き声も通り過ぎたような夏休みの静かな日という印象をいまだ持っている。終戦の日を敗戦記念日といいかえる連中が滅びるまでマイオンリーロンリーウォーは続く。

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