10月29日 朝
ペッパー契約更改のこの時期、9割の経営者が更改しないという。こう書いてすぐに理解できたあなたは情報通。なんのこっちゃと首を傾げたあなたが普通。ペッパーとはソフトバンク社が開発した人型ロボットのことで、電気屋の店頭でよくみかける不気味なあいつのことだ。アイロボットを鑑賞したことのある人間はあの顔に底知れぬ鬼胎をいだく。2015年10月から契約期間3年の法人向けモデルがはじまった。今年が契約更改の年となる。更改見送りにする最大の理由は目新しさがなくなったことで、今ではほとんどの人間が素通りするという。加えて、AIの急速な発展により別段ペッパーである必要もなく、他のサービスで補填できるという声も挙がる。費用面も大きい。法人向けの3年間プランでは手数料と月額利用料で200万。これだけ取られるのなら安価なアプリのほうに傾くのは必然といえる。最近、テレビCMでもよくみかける。その筆頭として、まずはアマゾンエコー。「アレクサ、消防署の電話番号教えて?」「はい、119番です」アップルからはSIRIが登場。アシスタントAIではこちらが先駆者のようだ。マイクロソフトからはコルタナ。個人的には最近はもっぱらグーグルアシスタントを活用している。日に何度もオッケーグーグルと発している。とにかく便利だ。「オッケーグーグル、明日のジンバブエの天気は?」「オッケーグーグル、林らざんて何したひとやったっけ」「オッケーグーグル、酒ほその最新刊を教えてちょ」そのまま教えてくれることもあるし、関連するウェブページを示すこともある。音声認識も今までとはけた違いで、間違うこともない。最初に3回発声することでほぼ完ぺきに本人照合もできるようだ。いうことない。最近では職場のタイムカードも生体認証形式が増えている。こちらも最初に指紋を三回かざすだけで、情報がインプットされる仕組みだ。実際に使用している人間からいわせてもらえば、すべての企業は生体認証に切り替えるべきだろう。ソフトバンクも今後はパスワード形式を破棄して生体認証に切り替えると先ほど発表したばかりだ。いずれ段階的にだがキャッシュカードもなくなるだろう。カードを入れて暗証番号入力ではなく、指をディスプレイに押し当てる。やがて、カードもなくなり、利用関連ボタンを押したあと、指を押し当てるというようなプロセスをたどるはずだ。車や自宅のキー、免許掲示、デリバリー、キャッシング、予約、チケット購入、定期券、回数券、電子マネー、交通系カード等、電子決済の多くは生体認証と化す。本人照合の面でこれほど強固なシステムもない。来年、10月、消費増税に合わせ、キャッシュレス社会がとうとう日本にも訪れる。1年を切った。3年前の10月、一年後の10月、今年の10月が気づきの時節であったと思い出すのかもしれない。そういえば、何年かまえに比べ、持ち物も減った。今ではスマホとキーケースだけだ。小銭入れつきキーケースなので、一応、小銭を入れているが、キーケースもいずれなくなる。スマホのなかにカードが4枚。これもなくなる。スマホ本体ぐらいか。これもいつかなくなるのだろう。
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