3月22日 朝

春分の日。昼夜が同じ長さになる日。たった一日、過ぎただけだが、春分を境に急速に朝が早まる気がする。それはひとえに意識がそうさせるのかもしれないけれど、秋の夕暮れはつるべ落としというように身を以て実感する。今朝もそうだった。夜中だと思っていたリビングのカーテンの隙間から日差しが漏れていた。時計を見ると、5時50分。水を飲んでもうひと眠りしようと思っていたが、せっかく目が覚めて、しかも夜明けの時刻。どうせなら早く朝をはじめようといつもの身支度に取り掛かったのだった。こうした日が多くなるだけで、春はお得な感じがする。冬眠から目覚めて、いざ勝負といったような感覚。さて、今朝も話題に事欠かないが、やはり衝撃というか、スマホ画面を二度見してしまったニュースといえば、水原一平氏の突然の解雇。なにが起きたのか、なぜ、起きたのか。一平ちゃんがまさかのギャンブル依存症だったとは。ひとは何かに依存しなくては生きていけない。問題は何に依存するかであり、大谷翔平は野球に依存しているのかもしれないし、多くの社会人は会社や家族に依存して生きているのかもしれない。三代目魚武濱田しげお氏のエッセイを唐突に思い出したのだった。それは趣味に関する頁だった。趣味と実益が一緒だと有益だが、その趣味が社会に迷惑をかけるものであれば、それは趣味としていかがなものか、というような内容だった。プラモデルを作る。いいでしょう。休日はカラオケ三昧。いいんでないかい。ナンパが趣味。素直でよろしい。趣味はボランティア。すばらしい。そのなかに例えば、女性の下着を集めるのが趣味という好色男性がいる、とする。この場合、蒐集方法が趣味と実益のプロブレムなわけで、自分で購入するのが趣味であれば、気持ち悪いが、社会に迷惑をかけるという観点からみると、セーフ。そうではないならば、これは厄介な趣味ということになる。一平ちゃんは厄介な趣味にはまってしまった。解雇は悪夢かもしれないが、悪夢から目覚めるチャンスだったのかもしれない、と前向きに考えよう。ほとぼりが冷めたらまた通訳に戻ってほしいなあと思ったが、ダルビッシュ氏のように通訳をなくす時期にきたのかも。