3月5日 朝
朝ごはんを食べながらテレビをザッピングしていると、jコムで歌テツ旅がやっていた。知ってるひとは知っているという前提で説明は割愛するが、テレビの鉄道ものは食事中に適している。というか、テレビを見ることがほとんど朝食時しかないので、この時間帯のワイドショーのテーマに関心がないとき、ひたすらザッピングが繰り広げられて、だいたいいつもいらいらしている。これが8時半を回っていれば、三桁入力の東京マーケットワイドにチャンネルは合わせられ、この時点でザッピングは終わるのだけれど、困るのはそれまでの時間。ネットを立ち上げるのはおっくうでそもそもテレビよりも選択肢がめんどうだ。たまたまテレビをつける。そんなときjコムの存在はありがたいのだった。昨日も太田和彦さんの番組をやっていたし、時代は一周してjコムなのかもしれない。さて、今日はさえない曇天が一日中、続く予想だが、鬱陶しいかというと、そうでもなく、もうそろそろ菜種梅雨に当たるのかもしれないが、春の長雨は風がないので好きだ。何より、街中がきれいになる。近所の沈丁花も二月の終わりには香っていたし、今年は去年にもまして桜の時期が早まりそう。桜の咲き誇るのを前に雨が街を一掃するのはむしろ大歓迎だ。この雨を皮切りに虫たちがそろそろ冬眠から目を覚ます。そう、今日は啓蟄なのだった。立春のころはわかりづらかった季節感も啓蟄を迎えると、とたんに春めいてくる。春の移動性高気圧が日本列島を通過するたび、三寒四温を実感するのだろう。啓蟄といえば、目覚めるのは虫たちばかりでなく、花もそうで、前述の沈丁花もそうだが、春になると、冬枯れの景色がこちらも一気に目覚める気がする。年々、季節の移ろいの景色が好きになる。冬には冬の、春には春の景色があるのだ。今年も桜を見ることができる。幸せなことだ。