3月19日 朝

今日が何の日かというと、魚べい守口店のオープンの日。茨木園田店の突然の閉店から一年。あの魚べいが帰ってきた、というと大げさで、別に行こうと思えば寝屋川店も東大阪店もあったりするわけだけれど、新規オープンというのはそれだけで心躍るものだ。コロナやバイトテロを見越したような回らない回転すし魚べい。はじめて訪れたのは茨木園田店がオープンした二年か三年前。上段、中段、下段の三レーンが織りなす回らない回転すしは未来への予感があった。世界に誇る日本の回転すしがまた一歩、進化した瞬間を見定めた気持だった。さらに昨今の物価高に向こうを張るような80種類に及ぶ豊富な100円メニュー。肉厚なアジに他の回転すしチェーンでは味わえない天丼の海老のようなエビ天すし。天かす入りとなしを選べるたぬきうどん。当然、ここは天かすなしをチョイスだ。澄んだだし汁に歯ごたえのあるもっちり麺。くら寿司の平日うどんが200円の昨今、これが100円台でいただけるというお得感。おもえばスシローに行かなくなって久しい。価格見直しから醤油ぺろぺろテロの流れがダメ押しだった。されど、時代は流れて、いまはどうなのかなあ、という感じではある。時代の流れ、といえば、踊る大走査線が12年ぶりに帰ってくるという。つい先日、あぶない刑事も帰ってきていた気がするが、踊る、といえばハイテク機器が見ものだっただけに12年の時を経て、次はどのような新兵器が登場するのか楽しみではある。都知事とおなじ名前の青島が決め台詞だったが、いまでは小池が代名詞の東京にあって、このあたりもなんか仕掛けがあるのかなあ、と記事をスクロールしていくと、主人公は室井しんじ。スピンオフの新作だった。ほかにはリニア反対の川勝知事とか、肉じゃがを作れて当たり前の山田邦子氏とか、興味の話題は尽きないが、そろそろ睡眠後半戦に突入しようと思う。

3月18日 朝

日曜日のサウナが定番化してきた。サウナのあとはサ飯だが、昨日は大好きなサイゼリヤでワインとピザというこちらも定番のメニューに舌鼓を打ったのだった。マグナムボトルを飲み切れるかなと案じたが、余裕で飲み干せた。日曜日のサイゼリヤはさながらイタリアンマミーの様相だが、喧騒のなかでの食事は酒を飲みながらだとそれもなかなかの風情なのだった。サウナ、サ飯のあとは睡眠というわけで、寝ぼけたあまたでカーテンの隙間からもれる日差しを確認すると、どうやら10時間は眠ってしまったみたいだ。サウナは睡眠にも効く。本日は寒の戻りらしく、朝、窓を開けると風が冷たかった。朗報なのは花粉が少ないということ。それでも今朝はくしゃみを連発していたが、そのせいで、ただでさえ長い朝の身支度がさらに伸びるようになった。具体的にどのような作業が付加されたかというと、アイボンと鼻うがいの工程が増えた。鼻うがいを終えると、アレルシャットの「花粉、鼻でブロック」を鼻の孔に塗りたくる。そうして、ようやく寝起きから社会復帰を果たすのだった。さて、今日がなんの日かというと、昨年の今日、英国bbcがジャニーズの性加害を全世界に配信した記念すべき日。わずか一年で昭和史、平成史、そして令和に名を刻んだ男性アイドル帝国が崩壊した。おそるべし外圧。ジャニーズ事務所のファン歴で年齢がばれると以前、書いたことがあったが、ジャニーズといえば、なんといっても光ゲンジだった。憧れとは違うが、男性アイドルが女性にちやほやされるさまが見ていて心地よかった。女性アイドルをちやほやする男性と聞くといまだに気持ち悪さが先に立つが、おなじオタクでも女性のほうが小奇麗に映る偏見に似た感情はリユースショップを訪れて感じる思いに近い。ジャニーズ帝国は消えてなくなったが、ジャニーズ出身のタレントたちはいまも芸能界で活躍している。新たな可能性を模索するのだろうが、そのキーワードはサウナにある。サウナからアイドルを。

3月17日 朝

サライの朝めし自慢が終わった。創刊から続けられてきた人気企画がなぜこの時期に急に終わったのか。予告はあったのだろうか。たまたま立ち読みで知った。見開いたページに最終回の文字を見つけた。なぜだ。なぜなんだ。きっと、卒業シーズンだからだろう。というわけで、ウェブサイトでは1月号に載った開高悦子氏の朝食メニューを今現在、見ることができる。あと、二か月分は見ることができるのかもしれない。開高悦子さんが何者かというと、開高健氏の奥さんではなく、肩書は3dピクチャー作家とある。3dピクチャー作家、果たして何者か、ということは、こと朝めし自慢においては、さほど関係ない。有名、無名、問わず、高齢者であれば、肩書はさまざまなのが特徴。開高氏の朝ごはんは絵にかいたような和食なのだが、冊子にまとめられたものは前半部がごはん食のひと、後半部がパン食のひとで構成されている。開高氏のこの日のメニューは玄米に小豆を混ぜたものを主食に、しじみの味噌汁、切り干し大根、漬物、だし巻き卵、納豆、小鮎の甘露煮、ヨーグルト、甘酒というラインナップ。典型的なごはんのひと。今まで見てきた健康食材のなかで、欠けているのはごまぐらいか。健康長寿のひとになんとなく共通する一品を挙げると、小魚、ごま、ヨーグルト、納豆が定番の気がする。魚ではなく、頭から丸ごと食べることができる小魚という印象が強い。ししゃもであったり、めざし、煮干しであったり。サラメシよりも朝めしのほうがそのひとの個性を垣間見るような気がするのはおそらく自分でまかなうことが多いから、かもしれない。台湾のように朝食も外食というのが一般的であれば、それほど、ひとんちの食卓を覗いた気にはならない。年齢を重ねるにつれ、食事のボリュームが夕食から朝食へと移り変わっていくさまは日本人に共通するものかもしれないし、当然、例外もあるし、いくつになっても夕食で揚げ物を食らうという高齢者もなかにはいるが、朝食がのどを通らなくなるようでは人生の終焉も近いのだろうなという気も近頃はする。せめて、ヨーグルトをいただきましょう。ついでに納豆も混ぜましょう。サラダもボールでかっこきましょう。玄米にビタヴァレーにオートミール。卵に魚に肉にとうふ。終焉の兆候はまだないようだ。