9月21日 朝
暑さ寒さも彼岸まで。朝晩、すっかり涼しくなってまいりました、とおもいきやまったく涼しくはなく、今朝も暑い。冷房もがんがんにつけている。先日、奈良に行ったとき、田原台を通った。河島英五氏の自宅は確かこの辺りだったなと高台の景色を眺め、感慨に暮れていると、ふいに窓を流れていく緑色の草木に郷愁をおぼえた。子どものころの風景というか、やはり平地と違い、山なので少しは涼しいのだろうか、と締め切った窓から昔の9月を思い出すのだった。この暑さでもう9月も終盤戦ですか。というわけで、世間に目を向けてみれば、昨日、オリックスが優勝を決めた。阪神のときとは打って変わり、道頓堀に警察はふたり。常勝チームであるがゆえ、というより、人気の面も考慮された配備なのだろうか。続いて、ジャニーズ事務所の名称ががいよいよ消滅する。笑っていいともの最終回のときぐらいの寂しさと表現すればよいか。あとは昔のタレントが復帰したり、やめてほしいタレント議員の名前に納得したりと、とかく世の中は怒りであふれかえっている。怒りといえば、最近、腹の立ったことのひとつに経団連会長の消費税増税発言がある。コロナ禍の疲弊で冷え切った経済といえば、もっともらしく聞こえるが、構造に無理があることをわざと無視した発言としか聞こえない。構造の転換には国民年金を廃止して、ベーシックインカムの早期導入が手っ取り早い。コロナでエレメントが変わったことを実感したが、ここにきて土の世代の価値観が至る所から聞こえてくるということは、昔を背負わされている人間が社会の支配層に多く存在するという証左に他ならない。カネのために働く、宝くじに期待する。これは一見、非なる価値観に見えなくもないが、俯瞰してみれば、まったく同一の概念に過ぎないことに気づく。風の時代がやってきた。数年もすれば、土も風化することだろう。