9月30日 朝

9月が終わる。とうとう終わる。10月がはじまる。いよいよはじまる。まず、マクドナルドが今日、値上げを実施する。長年、贔屓にしてきたチキンクリスプが130円から150円になる。110円から130円に値上げしたときも衝撃だったが、今回はそれ以上の衝撃だ。せめてもの慰めはコーヒー価格が変わらないこと。吉野家もはなまるも明日から値上げする。昨日の昼食は426円の牛丼を食べた。今度、逢うときは448円と価格改定されている。くら寿司も明日から値上げ。ペイペイグルメクーポンのおかげでかっぱ寿司ばかり利用していたので、ひさしぶりにくらに行こうかとも思ったが、たぶんもう行かないような気がする。回らない回転寿司の魚べい最強。かっぱ寿司といえば、社長が逮捕という見出しを見つけた。なんのこっちゃと詳しく見てみると、不正競争防止法違反容疑というあまり聞かない罪状だった。かっぱ寿司の田辺社長は以前、はま寿司の取締役を務めていた。かっぱに移る2020年11月前後にはまの営業秘密を不正に取得した疑い。はまに営業秘密があったのかという思いと、美味しくて安くて早ければいいじゃないかと客側の勝手な目線で回転寿司の行く末を見つめるのだった。値上げラッシュがはじまるなか、全国旅行割をまえに大阪いらっしゃいキャンペーンが10月10日まで延びた。まだかまだかと待っていると、昨日の朝10時から予約がはじまり、さっそく、検索しまくっている。どこかに呑みに行くなら、どこかに泊まるほうが断然お得というわけで、今日中には予約を済ませてしまおうと思う。9月30日、といえば、大谷翔平の登板日。10時38分開始予定。そのちょっとまえにジャッジがついにロジャーマリスの記録に並んだ。61ホーマー。大谷翔平がノーヒットノーランをしない限り、ジャッジのMVPはほぼ決まったといっていいかもしれない。9月が終わると、ペナントレースも終盤戦。秋風に乗って終わりとはじまりがいろんなところからやってくる。どうなることか。いえることはただひとつ。乗り越えるだけ。

9月29日 朝

ウルフオブウォールストリートを観た。公開時からずっと観たかった映画で、10年の時を経て、ようやく観ることができた。ずっと観たかったが、ずっと忘れていたのだ。Amazonのレーティングでは18禁。とにかく全編ドラッグ満載でぶっとんでいる。マイケルダグラスのウォールストリートとは趣がまるで違う。主人公はディカプリオ演じるジョーダンベルフォート。その名の通り、ウォールストリートの狼と呼ばれた実在の人物で、現在は世界中で講演を行っている。映画の最後に本人が登場する。ジョーダンベルフォートの登場です、とジョーダンを紹介する司会者の役かなんかで。拍手で迎えられるジョーダン。おもむろに壇上から客席へと降りる。拍手が止む。ジョーダンはポケットからペンを取り出し、客のひとりに向かっていう。「このペンを俺に売ってみろ」客はしどももどろながらペンのよさを強調する。「このペンを俺に売ってみろ」別の客は違う角度からペンの特徴を引き出そうとする。このシーンを見て、とっさに思い出したのは寅さんの鉛筆のシーンだ。構図はまったく同じ。「ミツオ、この鉛筆をおいちゃんに売ってみな」「買いませんよ。そんな説明じゃ。僕は字を書かないし」「ちょいと貸してみな。おばちゃん、えんぴつってさ…」みたいな下り。セールストークというものは得てしてひとの懐に飛びこむもので、寅さんもジョーダンもやっていることの基本は変わらない。需要と供給にいかに価値を付加させるか。22歳のジョーダンは金持ちになるため、ウォール街の投資銀行に入社する。半年かけ、証券外務員資格を取得し、さあ、これからだと出社した日が1987年10月19日の月曜日。世に名高いブラックマンデー。会社はあっけなく倒産する。その後、紆余曲折があり、ペニー株、日本でいうところのボロ株を扱う詐欺的な投資会社を興す。会社は順調に成長を続け、ジョーダンはさらに金持ちになり、狂乱の日々はいつ終わるともなく繰り返される。そして、終焉。証券詐欺、資金洗浄により収監。しかし、大金持ちゆえ、刑務所内で買収し、テニスをして優雅に過ごす、という内容。これが実話というのがすごい。日本のバブルの主人公たちもこんな感じだったのだろうか。3時間ぐらいある大作だが、見終わったあとは意外と短かったなとおもわせる風合いというか、おもしろい映画というのはきっとそういうものなのだろう。ディカプリオの鬼気迫る演技がすごかった。直近で観た氏の映画といえば「レヴェナント蘇えりし者」だが、あの作品に匹敵するほどディカプリオが汚かった。口直しに赤毛のアンを観たのでした。

9月28日 朝

安倍総理の生前の功績をまとめた映像が流れた時点でもう涙が止まらなかった。友人代表の菅前総理の弔辞で涙がどばっとあふれかえった。これはもう明日、顔がぱんぱんに腫れるなと思いながら、ずっと見続けた。志半ばにして斃れた英雄の笑顔がまたせつなく、会場を埋め尽くす参列者のなかに英雄の姿が多数、見受けられたのも印象的だった。一般献花に訪れたひとも二万人を超え、平日の午後にこれほど多くのひとが九段坂に駆けつけたというのも安倍首相の生前のお人柄を示すものだろう。銀座の焼き鳥屋の下りでは多くの参列者の涙を誘い、会場から拍手が沸き起こった。「ふたりで銀座の焼き鳥屋に行き、一生懸命あなたを口説きました。それが使命だと思ったからです」最後に菅前総理は安倍首相がテロで斃れる直前まで読んでいたという本にあった山形有朋の歌を引用し、今の私自身の想いと結んだ。安倍首相は真のリーダーだった。敵に屈することなく、歩むべき道を進んだ。あるべき道を進もうとすれば敵は増える。なぜなら、敵にとってあるべき道は不都合だからだ。あるべき道を進まれると困るのだ。テロ等準備罪の法案が国会に提出されたとき、犯罪者予備軍の自称平和主義者どもが国会前につめかけた。「こんなん通されたらもう犯罪でけへんやないか!」「選挙で勝ち目ねえからテロするしかねえんだよ!」「選挙結果と民主主義は無関係!」「防犯カメラ増設反対!」「平和を守れこのやろう!守らねえ奴は銃撃だ!」こんな連中と戦ってきたのが安倍総理だ。今回も同じような連中が国会前に押しかけ、国葬反対と喚きたてていた。どういった教育を受ければ、こんなカスに育つのだろう。どんな家庭環境に育てば、このようなクズに成長するのだろう。親の顔が見たい。親もこんな思想なのだろうか。親の親の顔が見たい。親の親もこのような主張なのだろうか。レンホーやツジモトは万に一つも国葬で送られるようなことはない。安倍首相の人気に嫉妬しているのだろう。そう考えることで留飲を下げることにしよう。三島由紀夫が自決したとき「三島さんがいなくなって、なんだか世の中がおもしろくなくなった」と石原慎太郎は嘆いた。今、これに似た心境に陥っている。「安倍首相がいなくなって、なんだか政治がおもしろくなくなった」菅前総理が引用した歌を最後に記しておく。テロリストによって命を奪われた初代総理大臣、伊藤博文に宛てた山形有朋の歌。ちなみにこのテロリストはコリアでは英雄視されている。同じ構図というか、テロリスト目線というのは似るものだ。「かたりあひて、尽くししひとは、先立ちぬ、今より後の、世をいかにせむ」退屈な世の中だが、まだまだ生きてやるぜ。選挙で清き一票を投ずるのみ。