4月11日 朝
そうだ京都に行こう、と思い立ち、8日から前期分がはじまった京都おでかけ切符を買い、春の京都散策をすることにした。昼食はかっぱ寿司で食べた。京都にまできて何ゆえ、かっぱ?と思うかもしれないが、ただのかっぱではない。幕末ゆえんの価値あるかっぱなのだ。そう、坂本龍馬遭難の地である近江屋の跡地のかっぱ寿司、京のとんぼ店、しかも二階で食べた。好物の鳥鍋の肉の到着を二階で待っているとき、難に遭ったらしいが、110円のいわしを食べながら、中岡、もういかんぜよ、と呟き散った、幕末の激動の時代を生きた、維新の夜明けを夢見たひとりの男に思いを馳せるのだった。続いて、たかじんがスバル360で駆け抜けた鴨東ビルの狭い通路も通ってみた。たかじんワンマンで見た映像よりは広く感じたが、それでもこの通路というか狭い廊下のような道を車で、しかもほぼ全速力で走り抜けたとはにわかに信じがたい思いがした。やっぱ好きやねん、と歌い続け、昭和と平成を生きた、饒舌にして涙もろかったひとりの歌手にこちらも思いを馳せるのだった。たかじんがバイトをしていたホリデーバーガーの跡地は八ツ橋の有名店となっている。八坂神社前の八代目儀平は相変わらずすごい行列で、それを後ろ目に八坂神社の社をくぐり、円山公園の枝垂れ桜を見にいった。おおかたは散っていたが、一本だけ満開の桜を見つけた。これを見れただけでよしとしよう。日傘を持っていっていなかったので少なからず日焼けした。春の紫外線は肌の奥深くに浸透するため、注意が必要だとあれほど言い聞かせていたのにいたのにいたのに。狭い場所でも差せる日傘を買おう。まんぼうが解除されて、人出は以前のようにごった返していたが、インバウンド観光客はやはり見かけなかった。目にする外国人もおそらく在住のかただろう。緊急事態宣言でオープンが遅れていたエディオン京都店にも行ってみた。なんば店のほうが広いような気がした。特にどうということのない散策だが、やはり鴨川を流れる春の風は心地よくかんじた。気温も夏日でタンクトップで過ごすとちょうどよいような気候だった。京都近代美術館のコレクション展(430円)にも行きたかったが、めんどうなのでやめた。