4月9日 朝

びっくりドンキーよお前もか。というわけで、ここも値上げに踏み切る。平均25円の値上げ。まったく利用しないので、影響は皆無だが、値上げという文字をみると、ドキッとする感覚は変わらない。昨日はテレビにかじりついてエンゼルス対アストロズの試合を見た。エンゼルスホームゲームの開幕だった。8回裏に、行った!と思った一打はライト前で失速し、結句、フライとなったが、この試合で最も気分的に盛り上がったのはこの一打席だった。今シーズンも期待大の大谷翔平だが、トラウトが帰ってきたとはいえ、鳴かず飛ばずの打線には閉口するしかない。大谷が1点、他の投手が2点に抑えても味方の打線がもぎとったのは1点。8対7のルーズベルトゲームが熱狂の頂点であれば、3対1は敗戦チーム側からみれば、暗澹の極みといったところで、せっかく球場に足を運んでみたもののこれを見せられてはチケット代に泣くしかない。援軍のない孤軍奮闘ほど涙ぐましい努力はない。とまれ、メジャーリーグがはじまり、大谷翔平の活躍ぶりにメディアも市民も関係者も今年も興奮の坩堝と化すことはまず間違いなく、憂鬱な世界情勢にあって、唯一無二の慰めとなることだろう。慰めといえば、今朝のニュースでロシア兵がブチャに滞留した35日間、地下にもぐって生活していたという親子のインタビューが胸を打った。映像のなかの子供は笑顔をなくしていた。母親は「きっとウクライナ兵が助けに来てくれるからそれまでの辛抱よ」と子供に言い聞かせ、励ましていたそうだ。結局、ウクライナ兵は助けにきてはくれなかった。だれも来なかった。ロシア兵が撤退し、破壊された廃墟の町が静まり返るまで地下にひそんで暮らすしかなかった。この現実は最小化すればするほど、悲しい。第三次世界大戦を恐れてアメリカは動かなかった。西側諸国も沈黙した。援軍は来なかった。ウクライナ軍は来なかった。味方は来なかった。男たちは来なかった。夫は来なかった。夫はもういなかった。窮地に陥ったとき、自分だけの力だけではもうどうにもならないとき、援軍ほど力強いものはない。昔、プライベートライアンという戦争映画が好きで何度も観た。時はノルマンディー上陸作戦。ライアンを捜索する主人公ミラー大尉。最後のシーン。戦車に向かって、拳銃で応戦するミラー。すでに意識はなくなりつつある。最後に発射した一発で戦車は破壊される。実際にはそれは駆け付けた援軍の戦闘機の爆撃によって破壊されたのだった。このシーンが好きで、いつも涙ぐみながら観たものだった。
posted by せつな at 05:10Comment(0)日記