4月18日 朝

トナリエ南千里アネックスに関西最大級の無印良品ができたというので行ってきた。事前情報で駐車料金が無料とあったのに実際はタイムズしかなく、30分200円との表示がある。辺りを一周してみたが、ほかに見つからず、仕方なくタイムズに停めた。なんか想像していた佇まいではない。おかしい。間違いに気づいたのは本来、スーパーはコーヨーが入っていなければならないはずが、そこは阪急オアシスだった。急いでグーグル検索すると、現在地はトナリエ南千里店、無印が入っているのはトナリエ南千里アネックスで、約1キロ離れた場所にあることが判明した。10分ほどの滞在で、特に見て回りたい店舗もなく、駐車料金200円は授業料と思うしかなかった。アネックスは元々、イオン南千里店と称し、昨年末に生まれ変わった。千里山交番襲撃事件で犯人が包丁を買った場所として全国的に有名になった場所だ。はじめて訪れたが、ほかの大型モールに比べ、環境が最高だった。心なし空気が澄んでいるような気もした。1階から4階までがショッピングモールで、5階はスポーツクラブが入っている。無印は1階と2階にあった。さほど広いと感じなかったが、ふたつのフロアを足すと相当の敷地面積になることはわかった。日曜の無印は郊外とはいえ、いうまでもなくごった返していた。レジの行列を見て、すぐと買う気は失せ、店内散策も早々に3階4階に向かった。アネックスの利点を挙げるとするなら、激安靴通販のヒラキが店舗販売しているという点と激安服の赤のれんが入っている点が他店にはないメリットといえる。特に赤のれんはここ以外では茨木大田店というちょっと離れた場所にしかなく、夏場の風呂上りに着るオモシロTシャツシリーズのほとんどをここで購入しているので、割と近くにできたのはうれしい。アネックスは一応、大型ショッピングモールではあるが、フードコートのようなものはなく、レストラン街も存在しない。探索したかぎり、見つけたのは英国屋という喫茶店だけだった。周りにガストもあったが、休日に家族そろってショッピングにいそしみ、ついでに飲食を楽しむという雰囲気はなく、あくまで実用的な近隣住民のためのショッピングモール。それがトナリエ南千里アネックスだった。トナリエ南千里とトナリエ南千里アネックス。そら間違えるやろ。

4月17日 朝

安定して「楽しいな」と思える番組。それが東野、岡村の旅猿であり、関西では日曜の朝、6時半からやっており、見逃すことも多いのだが、今朝は観ることができた。ゲストは雨上がりのほとちゃん。徳島をめぐる旅で、最後は三好市祖谷地方の名物、祖谷そばを朝食にいただき、近くの神社を参拝して終わった。安定して、おもしろかった。旅猿がはじまったときのことをはっきりとは覚えていないが、初期のころ、印象深かったのがスイスへの旅だった。ワインにチーズ。陽が傾くにつれ、ゴールドからシルバーに変わっていくアイガー。ほかにはインドへの旅もあったとおもう。パラオでイルカになった回もあった。以前は海外への旅も多かったのだが、最近ではもっぱら国内旅行がメインとなり、無論、そこにはコロナの影響もあるのだろうが、最も深刻な問題はやはりテレビ局の製作費が減ったせいだとおもう。いかに金をかけずにおもしろおかしく見せるか。それが最大の関心事となり、いまの旅番組のほとんどは街ブラ企画とさほど変わりなく映る。そのなかにあって、旅猿は踏みとどまっているほうだとおもう。旅猿が終わるとすぐに遠くへ行きたいがはじまる。今回は神戸の旅で、最初の見出しだけちらっと見ると、長田の鉄人28号を見て、そばめしを食べて、有馬の湯に浸かるということだけはわかった。城崎、湯村、洲本など有名どころの多い兵庫県の温泉にあって、有馬だけは泉質で判断できる稀有な特徴がある。旅はいいな、とたまに出かけたくなるが、それもイメージするだけで、実際に計画を立てたり、宿を予約したり、乗り物に揺られている姿を想像すると、だいたいそこで躓く。出かけるなら近場がいい。飛行機で何時間と考えるだけでその先にある楽しみに見当が及ばないのだ。以前、中居くんがワイドナショーで「宇宙に行ったとして、いうほどおもしろくねえな、と思ってしまったとき、すぐに帰れないから嫌」みたいな発言をされていたが、痛いほど気持ちがよくわかる。ブコウスキーのこの一文を引用したい。
もらった小切手は、もう換金して手をつけている。いかなくてはならなかった。つぎの日は別のところへ移動することになっていた。そっちの方はすっぽかせるかもしれない。ロスに戻ってシェードを全部下した自分の部屋で、コールドターキーを飲んで、パプリカをまぶした茹で卵を食べたい。そしてラジオでマーラーの音楽を聴くこと。それが私のしたいことだった。
旅猿や遠くへ行きたいに共通すること。それはどちらも仕事だということだ。金を貰って旅をするなら乗り物に何時間も我慢できるかもしれない。

4月16日 朝

リットン調査団と聞いて、なにを思い浮かべるか。健全なあなたは満州事変のさい、送り込まれた国際機関の調査団が頭に浮かぶかもしれない。されど、健全ではあるが、異彩な自分はお笑い芸人のほうがとっさに浮かぶ。今朝、たまたまネットニュースを見ていると、リットン調査団の水野氏の写真があった。ずいぶん後退した生え際に初老というよりは還暦も過ぎ、実際におじいちゃんなのだが、気持ちの悪いその笑顔は妖怪じみていて、ゲゲゲの鬼太郎に出てくる子泣きじじいみたいになっていた。長年、お笑いファンをやっているが、たとえば、m1とかr1とか、お笑いグランプリのなかで、評価が割れるネタがあったりする。以前も何かネットの書評で「筆者はめちゃめちゃ笑った」と書いている芸人さんのネタにさほど共感をおぼえなかったり、逆にこの完成度が評価されないのかと腹立たしく思うときもある。おおざっぱに点数をつけるのではなく、細かく区切って五項目ぐらい設定してから点数をつけるほうがいいのではないか、とも思う。全体の完成度、スキル、ルールに沿っているか、爆発力、発想力、同時代性、説得力、展開など、評価対象を論えばきりがない。そんな区分が必要となる理由のひとつは突き詰めればお笑いも芸術のひとつの姿であるという趣味嗜好性の違いによって生じる感性の分かれ道が存在するからだと思う。リットン調査団が好きだ、というお笑い好きがいるとしたら、そのひとの感性は信頼に値する。昔、ジーメンズというコンビを今宮戎こども漫才で見たとき、衝撃を受けた。テレビでは見たことがあったが、実際に生で見ると、ひっくり返るほどの迫力に圧倒された。コンビ解散後、ひとりは芸能界からいなくなり、ひとりは今もハリウッドザコ師匠と称し、芸能界で暴れまくっている。リットン調査団の水野氏がこの度、61歳で歌手デビューされるそうだ。というか、配信が15日なので、もうデビュー済みか。タイトルは「はつ恋」20年前のイベントのさい、作った曲というが、タイトルが「はつ恋」初がひらがな。相変わらずのセンスだと感心した。