1月16日 朝
昨日はどんど焼きだった。正月がこれで本当に終わってしまった。明日は阪神大震災の慰霊の日。もう何年たつのか定かではない。あれから世界は揺れ動いた。911テロがあり、311津波があり、豪雨があり、業火があり、台風があり、噴火があり、最近はコロナ禍が世の中を覆いつくしている。生きているということはすばらしい。さて、今朝の最低気温は零度で日中は11度との予想が出ている。寒暖差がすさまじい。ここまですごいと着る服に困る、かというとそうでもなく、最低気温の時間は寝ているので、暖かくしておけばそれで済む。昼日中の出かける時刻の格好だけに気を遣えばいいのだけれど、チェスターをいろいろ買ったので、もうほとんどそれしか選択肢はなく、10着ぐらいあるチェスター、10着ぐらいあるニット、セーター、アマゾンで買ったスキニー3本、ブラックとチェリーのスリーホールドクターマーチン。これをとっかえひっかえ組み合わせを変えて、着込むだけ。この冬の定番となりそうだが、お手本というか、切っ掛けはあった。雑誌senseだったとおもう。チバユースケ氏が出ていて、自身の今期冬服の定番を紹介していた。それがサンディニスタエクスペリエンスのチェスターコートと同ブランドのラバーソールだった。チェスターは黒。ラバーは青。だいたいチェスターというものは細身の人間が着るからこそサマになるわけで、チバユースケ氏は完ぺきだった。街中を歩いていて、チェスターを着ている男性は数こそよく見かけるが、しっくりきている人間というのは意外に少ない。でぶはチェスターを着るな。まず、痩せろ。ちびとガキはチェスターを着るな。まず、成長しろ。はげはチェスターを着るな。育毛しろ。チバユースケ氏はブラックを愛用していたが、当然、これは基本のカラーとなる。ここからグレー、ブラウン、キャメル、格子とその日の気分によって着替えればいい。コートを着る細身の男性、でパッと思い浮かぶのは田村正和氏だ。特に古畑任三郎はその印象が強い。ニューヨーク恋物語もそんな印象が残っている。コートはオトナのイメージがある。幼いころ、刷り込まれた記憶。いつかコートの似合うオトナになりたいと思っていた。寒空に思いを寄せて、今日も古い映画を観ようと思う。コートの襟を立てて、両掌にハー、ハーと息を吹きかける男が登場するような映画。グレンギャリーグレンロスなんかいいかもしれない。