1月8日 朝

今年のキーワードはメタバース。昨年の終わりごろにモーサテで取り上げていたのをたまたま観たのだけれど、そのときはぴんとこなかった。かつて世の中を騒がせたセカンドライフとどう違うのだろう。仮想空間、と聞くと映画アバターやサロゲートがぱっと浮かぶのだが、その程度の交流の場、遊びの場というぐらいの認識しかなく、セカンドライフの住人にはどちらかというとマイナスのイメージしかなかった。というのも住人を特集した番組があって、それを観たか聞いたかして引いたからだ。セカンドライフの住人は、セカンドライフのなかではバーで酒を飲んでいるのだが、現実の彼は、そのときコンビニ弁当を食べていた。サロゲートでもアバターは細く若い男女なのだが、実際は三十路を過ぎたブタの中年であったり、ブルースウィルスのようにはげていたりする。どちらかというと、マイナスのイメージ。仮想空間に対して、かような印象を抱いたのはしかたのないことだったのかもしれない。翻って、また、なぜ、いまさら仮想空間なのか。ヒントはモーサテにある。モーサテが扱うということは根底に経済活動の将来性の一端が隠されていると理解できるわけで、金銭に直結する未来的な何かの可能性が存在すると直感に訴えかけるものがあった。ヒントはコロナ禍にもある。いままで一部の人間の間では頻繁に登場する言葉であっても、公にはそれほど認知されていなかった言葉。すなわち、それはテレワーク、リモートワークと呼ばれる働き方の在り方であり、この骨格にはノマド型社会の標ぼうがあったりする。ノマドには仮想空間がかなりしっくりくるというか、正直、完全に見落としていたような気がした。灯台下暮らし秘事は睫。業界を問わず続々と企業が参入するメタバースだが、今朝のニュースでは人材派遣大手のパソナグループがメタバース事業の参入を決めたという。セカンドライフが失敗したのは主にそれはセカンドライフだったからだ。昼間は外のリアルな社会で会社員として働き、疲れた体をセカンドライフで癒す。ということではなく、メタバースのなかで経済活動が活発化すれば、その空間こそがさながらメインライフということになるわけで、ようやく未来に一歩、近づいた気がしないでもない。限りなく本人に近いアバターも作成可能ということで、個人認証の技術も向上することだろう。活動の幅はまさに時空を超えるといった具合だ。200年に一度のエレメントの変換期、ウィズコロナの時代にメタバースの時代が到来した。
posted by せつな at 08:17Comment(0)日記