1月2日 朝

あ、というまに元日が終わった。毎年、大晦日を過ぎると、坂道を転がり落ちるように時間が加速化する。それはひとえに常に酔っぱらっているからで、酔っぱらって、寝て、起きて、酔っぱらって、寝て、起きてを繰り返すと、時間が、あ、というまに過ぎていく。気づけば2日目の朝がはじまろうとしている。2日目の朝のニュースはやはりこれだろうと検索するとあった。速報、もちをのどに詰まらせて男女6人が病院に搬送。6人はいずれも80代。東京消防庁発表。「お餅は小さく切って、よく噛んでいただきましょう」というのが基本の注意喚起になるが、はたして正月に餅を食べる習慣はいつからはじまったのか。こちらのほうが気になったので調べてみた。由来は平安時代の正月行事「歯固めの儀」正月に一年の健康を願い、餅を食べて歯を固める。歯を固めることで丈夫になり、健康につながると、昔人は考えた。みたいな感じ。さらに餅つきの臼と杵は男女を表し、子孫繁栄を意味する。その他もろもろは割愛するが、餅を食べる習慣は平安時代からあったというわけで、いまさらやめようがないのだろう。といって、なぜ、お年寄りは餅にこだわるのだろう。縁起物とか神事とか雑煮とか慣習とか追憶とか慕情とか、意味を見つけようとすれば、そら、浮かぶが、そんなことではなく、毎年、毎年、必ずといっていいほど、台風で田んぼや船を見に行く人がいたり、もちを喉に詰まらせるひとがいるとこれでもかあれでもかと報道されるというのになぜ今年も同じニュースを聞くことになるのか。おまえは何千年、釣られてんだよ。と魚に向かっていうシーンが稲中にあったけれど、似た感覚をおぼえる。しょせん自己責任なので深い言及は禁物だが、未来の自分にはいいたい。もう、餅たべるのやめませんか?と。年齢という文字に歯が入っているように長寿には歯が欠かせないという歯固めの儀にはほかに大根や柿やするめなども用いられていたらしく、どうせならするめがいいような気がする。唾液の分泌も促すし、よく噛まなければ飲み込めない。のどに詰まりにくい気もする。正月に餅。そんな簡単に割り切れるものではないかもしれないし、ストーブの上で焼いた餅というのはノスタルジーを刺激するのかも。とかなんとかいいながら、今年も雑煮をいただきました。餅は丸餅一個です。一個で充分です。
posted by せつな at 03:50Comment(0)日記