半世紀にわたる試行錯誤を経て、私たちがたどり着いた理想の都市モデルは、緑に覆われた超高層都市。バーティカルガーデンシティ――立体緑園都市です。これは、無秩序に広がった巨大都市の中心部をスーパーブロックで再生していく都市モデルです。都心の空と地下を有効に活用し、そこに職、住、遊、商、学、憩、文化、交流などの多彩な都市機能を立体的重層的に組み込むことによって、徒歩で暮らせるコンパクトシティを実現しようというものです。土地を増やすことはできませんが、建物を超高層化し、地下も活用していけば、空間は増やせます。そこに都市機能を縦に集約すれば、移動時間は減り、自由に使える時間が倍増します。人生の選択肢や日々のゆとりも増えるでしょう。徒歩で暮らせる街は、子供や高齢者も暮らしやすく働きやすいはず。空と地下を活用することによって、地上は緑と人に開放できます。文章には絵も添えてあり、イメージしやすい。森ビルの理想とする「細分化された土地を集約し、建物を高層化してつくるコンパクトシティ」こそがコロナ後の日本の、もっといえば、オリンピックを終えた選手村の、さらにいえば、限界集落が消滅集落と変わったあとの日本社会の在り方でなければならない。生き延びるすべはもはや限られているという現実をもっと切に高齢者に突きつけなければならない。早急に法整備も必要だろう。戸建てと集合住宅では税率も変えなければいけない。森ビルの主張に賛同する。「空に希望を。地上に緑を。地下に喜びを」なかでも、移動時間が減るという部分は高齢者だけでなく、若年層、壮年層にとってもメリットは計り知れない。年寄りが車に乗らないだけで、交通事故が激減するだろうからだ。昨日、寝屋川にある成田山不動尊に行ってきた。ここは交通安全の御祈祷で知られるお不動さまであり、大阪ではここしかない。交通安全のご祈祷を受けるには関西でも京都とここの二か所しかない。ここに行くにはバスもあるが、車で行くというひとがほとんどだとおもう。山の上のほうなので徒歩や自転車はたぶん無理。なおかつ、交通安全のために行くのだから普通は車で出かけるのが当たり前となる。北摂で暮らす自分などはとても行きやすいが、それでも20分ぐらいかかる。たとえば、和歌山ぐらいからくるひとはもう一日仕事となるに違いなく、これを森ビルの主張に当てはめて、バーティカルシティのなかに成田山不動尊を移築してしまえば、万人が助かり、本当の意味で交通事故の抑制につなげることができてしまう。広大な境内も縦に広げて3フロアぐらい独占してもいい。88階が吉祥閣、祈祷殿。89階が授礼堂、大黒天堂、出世稲荷堂。90階が大師堂、とか。バーティカルシティの可能性はまさに無限大といえる。これからの日本。変わりゆく世の中。移り行く価値観。発展するテクノロジー。縦に伸びる社会の実現が待たれる。
6月22日 朝
六本木ヒルズで知られる森ビルが打ち出した理想とする街づくり。それがバーティカルガーデンシティと呼ばれる立体緑園都市構想であり、コンパクトシティを目指すこれからの日本の施策、2040年問題の解決策、限られた土地の有効活用と多数の打開策を提示してくれている。森ビルの公式ホームページにある「森ビルの都市づくり」から一部、引用する。