6月30日 朝
茨木のイオンモールに行ってきた。一回目の緊急事態宣言が発出されて、以降は行っていないとおもうので、ずいぶん久しぶりの訪問となった。以前、ここと鶴見イオンのヴィレヴァンにもちしばシリーズが置かれていた。現在は取り扱いがなくったが、茨木イオンのヴィレヴァンにだけ、足にほころびがあるLサイズのうめが残っていて、10パーセント引きのプライスポップの下に「かわいそうなうめを救ってわん」というカードが添えられていた。少なくともこれは半年以上前のことだ。このときは、まったく同じうめが我が家にいるし、おそらくもちしばシリーズのなかで最も巨大なうめは最も場所を取るという理由から泣く泣く救出を断念。誰かほかのもちしばファンが救ってくれるだろう、という思いで、その場をあとにしたのだった。しばらく見ない茨木イオンは新鮮だった。一本道というラーメン屋ができていたり、平日とはいえ、人出も上々。ここは隣接する立命館の学生もよく利用するので、おなじく追手門大学が隣接する茨木太田店のように客層が若い。いろいろ見て回りたかったが、まず、ヴィレヴァンに向かった。入り口付近のうめがいた場所にうめはいなかった。そら、そうだろう。あのかわいそうなうめを放っておくはずがない。取り扱いはなくなったが、もしかしていないかなともちしばシリーズを探した。店の奥のほうに、うめがいた。あのときの、うめがいた。一匹だけ、ほかの奇抜なぬいぐるみたちにかこまれて、うめがいた。添付されたカードには「かわいそうなうめを救ってわん」の文字があった。自宅におなじうめがいようがなにしようが、もう、これは自分が救うしかない。手を伸ばし、うめを棚から降ろした。10パーセント引きで価格は2380円。こうしてうめが我が家にやってきた。タンクトップに短パン、ぞうりで、肩から下げたバッグには入りきらない巨大なうめが顔を出している。買い物袋ではないので、一見、この状況が、うめを買ってきたのか、持ってきたのか、普段から連れているのかよくわからない。じろじろ見られている気もする。おれはうめを救ったのだ。この心肝で恥じることなく、その後も売り場を見て回ったのであった。