コロナ禍によってしぼむ産業もあれば、売り上げが伸びた業種もある。巣籠もり消費などはその適例。イオン株は昨日も年初来高値を更新し、業務スーパーも過去最高益と絶好調。外食はその逆。絶不調。ただ、これらの需要は既存の需要であり、新型コロナの投げかける変化に化学反応を起こしているだけともいえる。翻って、コロナ禍で生まれた新需要というものがある。その筆頭に挙げられるのがファッションマスク。これが適切な呼び方がわからないが、現状ではほかに呼びようがないのでファッションマスク。あるいはデザインマスク。ネット販売が主戦場だったこうしたデザイン性に優れたマスクが最近では街角のいたるところでも見られるようになった。イオンのテナントにもマスク専門店が登場し、マスクコーナーの拡充は各ショップでもかなり力を入れている部分。コロナ禍において、マスクもファッションの一部と認知されたのだろう。不織布のマスクをつけているひとを見かけると、おしめを顔にかぶせているように見えてしまうのもウレタンマスクの普及のせいだとおもう。マスクを取り巻く環境、何もかもが以前とは異なる。単純にデザインが増えた。阪神タイガースのマークをつけたものや、デニム生地のものまであったりする。レース柄というのだろうか、硬質の真っ白な素材を用いたマスクなどはパンティーで口を覆っているような連想につながってドキッとしてしまったり。通っているジムのマウスシールド着用が禁止になり、スポーツマスクを買ったのがおもえば切っ掛けだったのかもしれない。運動時に使うものなのでフィルター使用のいいものを買った。前なら考えられない。マスクにカネをかけるという発想がなかった。コロナの長期化とマスク着用の半ば義務化がもたらした日常は価値観の変容をうながすものだった。マスクがトータルコーディネートの一部と化したことで、衛生面だけでなく、利便性、通気性、ファッション性、色彩。あらゆる側面にライトが当たることとなった。これからますます販売が激化する分野であることは市場をみれば、容易に想像できる。当初はアンダーアーマー等、スポーツメーカーの参入が主体だったが、ロデオクラウンなども自社ロゴをつけたマスクを出してきた。そんな流れに乗ろうと、そのロデオのマスクを買った。2枚で1089円。これを高いと見るかどうかはひとそれぞれ。かっこいいけど、ちょっと小さめ。マスク美人にはいい時代がやってきた。