10月12日 早朝
鳥貴族で隣に座ったアジア系のふたりが最初は北京語かなんかだったのが、途中から英語の会話に変わった。椎名誠氏の言葉を借りるなら、世の中は確実にするどくなってきている。その真逆に確実ににぶくなっている感覚というものもあり、その一端が音楽界に垣間見られる。まず、CDを知らない世代が現れてきて、これがツイッターで驚きの声、とか、というトピックスになっていた。知らなければ知ればいいじゃないかこの馬鹿太者めが。次に「文学的な歌詞が魅力的なアーティストランキング」と題して、ランキングクリップとかいうところがアンケートをまとめた。有効回答数291票。自分のなかの一位は断トツでジョーストラマー、かもしれない。異論は認める。音楽を取り巻く環境は確実ににぶくなってきている。かもしれない。最近、ユーチューブで在りし日のHIDEの映像をよく観る。それで急遽、モッキンバードのフレット修理をしようと思い立った。酔っぱらってエクスプローラーとモッキンバードを喧嘩させてしまった結果、エクスプローラーのボディに擦り傷、モッキンバードの7フレットの一弦側が破損。そのまま押し入れにしまい、長らく放置していた。ちょうどブラウンとベージュのパテがあったので二種類を駆使し、パテ埋めした。丸一日、置いて、いま触ったら固まっていたので、これからやすりで仕上げようとおもう。このピンクのHIDEモデルモッキンバードはケーガレージのもの。ブックオフにて5980円で購入した。ついでに懐かしくて8ビートギャグを本棚から引っ張り出してきた。これはローリー寺西氏が楽屋で読んでいたものをもらい受けた。どこに売っているのかは当時も今もしらない。登場人物はビジュアル系のアーティスト限定だが、たぶんだけれど、この作者はラフィンノーズのマンガも書いていたようにおもう。勘違いかもしれない。8ビートギャグで描かれるHIDEはとにかく酒飲みだ。人間は酒だ、という名言を残し、天国へ行ってしまったHIDEだが、いまも色あせないどころか、いまも新しく映るのは、いまの音楽業界がかっこ悪いからかもしれない。文学的な歌詞とかなんか知らんが、音楽はかっこいいか悪いかだけ。それだけ。たったそれだけ。それが、すべて。ビジュアルもそう。ランキングの一位から最後までのひと、ブコウスキーを読んで、歌詞ノートを破りなさい。破った紙で鼻をかめ。そのほうが、よほど有益だ。虫唾がはしるランキングでした。