10月5日 早朝
gotoイートを利用して外食した。最初、鳥貴族に行ったのだけれど、6時になってもがらがらで、おそらく全部、予約席だったとおもう。なぜなら、その状態で新規客を断っていたから。来週もこれを利用して今度は梅田かなんばに出かけようとおもう。予約して30分ずつ10軒はしごしたらいくらポイントが貯まるだろう。ここまで行くと、飲食を楽しむというより、ポイントを貯める喜びに変わってくる。ホットペッパーで予約&来店すると、ホットペッパー限定ポイントが貯まるわけで、どうしたものかと考察してみるにこれをどこかで集中投下して次回はぐるなびから予約しよう。ポンタより楽天ポイントのほうが使い勝手がいいからだけれど、いやあ、自分を含め、庶民のエネルギーを実感した夜だった。電車の待ち時間というか、駅に本棚が設置されていたので何冊か手に取って読んだ。そのなかに村上朝日堂があり、なんかいろいろ思いだした。懐かしかった。村上春樹氏の引っ越し好きを公言するエピソードがあり、昔、読んだような気もするし、なるほどなあ、と感心した。引っ越しはすべてをリセットできるから好きと氏は宣う。見飽きた風景、わずらわしい近所付き合い、おせっかいな隣人、古くなっていくだけの建物、そういったものとの決別。新天地でのまだ見ぬ日々への心弾む思い。わからなくもない。以前はそうだった。しばらくそこで暮らすと引っ越したくなった。村上氏の幼少のころの引っ越しといえば、ごくごく近所をめぐるだけで、転校もしなかったという。その反動もあるのかもしれない。引っ越しというと前向きな展望と後ろ向きな理由が混在するが、夜逃げというともうこれはマイナスのイメージしかない。もちろんそこには前向きな気持ちを抱懐するにもかかわらず。その記憶が最近はつきまとっているというか。リリーフランキー氏が「東京タワーおかんと僕とときどきおとん」で書いていたが、引っ越しビンボーという言葉の裏にはもうひとつの本質が隠されている。引っ越しを繰り返すからビンボーなのはおそらく裕福さの象徴なのであって、ビンボーだから引っ越さざるを得ないというほうが正しいのではないかと。カネさえあれば、家賃さえ滞納せねば、ずっとおなじところに定住したい。住み慣れた環境で安住したい。逆にいえば引っ越しは若さの特権なのかもしれない。中島らも氏は若者のビンボーは本当のビンボーではないので、ピンボーと名付けていたが、その通りだ。ピンボーなど簡単に克服できる。最近、20代の知人が結婚を機に家を買った。35年ローン。払い終えるのは58歳だという。いろいろな考え方があるとおもう。上京物語。サクセスして豪邸を手に入れるのも人生。こつこつローンを払い続けるのも人の生。快作「町田ほろ酔いめし浪漫 人生の味」のなかにこんなセリフが出てくる。「汗水流して働いて子供を育てながらローンを少しずつ少しずつ返していく…それが俺の人生…そして、俺はそんな人生が嫌いじゃない…いやむしろ好きだ愛してる」また、ホリエモン氏や中田氏のようなノマド型のスタイルも世間に認知されてきた。定住しない幸せ。共通するのは人生という旅をみんな続けていくということかもしれない。旅は続く。