8月29日 午前中

焼肉の日だ。8月29日。焼肉の日だ。いまげんざいローテーブルがないので、キーボードをひざに載せ、すっぱだかのくまのプーさんのような状態なのだけど、昨夜、放映された鳥人間をみた。7月28日だったか、いま飛んでるんだなあと守口の掲示板をみながら琵琶湖の方向を眺めたのもつかの間、あ、ちゅうまに一か月が過ぎた。人間の究極の夢は今も昔も変わらない。鳥になることだ。翼を広げ、大宇宙を駆けることだ。世の中をうしとやさしとおもえども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば。毎年、鳥人間に合わせて、この歌を記している気がする。山上憶良のものだが、この歌を知ったのはソーホワットという映画がきっかけ。あのころからずいぶん経ったいまでもこの時期になると観たくなる。べたな話なのだけど、それがいい。青春がいい。鳥人間をみると、青春が終わらないことを知る。青い春は過ぎたと怒髪天はいう。青春が終わって人生がはじまるとSAはいう。されど、終わらない。終わらない歌。終わらない青春。変わらない夢。変われない俺。人生にひとつだけ救いがあるとするならば、人生はひとつしかないということだ。たった一度の人生。一度きりの機会。だから、やらないよりはやったほうがいい。飛ばないよりは飛んだほうがいい。まさに見る前に跳べの精神だ。それでいい。飛んで沈むより、飛ばないでしおれるほうがかっこ悪い。最近は外野の声がほんとうに聴こえてこない。聴かないでいるわけではなく、聴こえない。不安もない。生まれてきた事実だけがおもくのしかかるだけ。でもそれは重圧ではない。もっといえば実は重くもない。重くのしかかるのは関係性においてだけで、多くの事象は経験した瞬間、すべて過去だ。過去は事実であっても現実ではない。♪砕けた夢のかけら、そんなもんどうでもいい、今日はどこで何をやるか、それが問題だぜ。昨日は大雨だった。人生の儚さをみた。夢も未来も生活も思い出も一瞬で大雨が呑みこんだ。世の中はいつだって飛ぶ人間にはやさしい。焼肉の日に鳥をからめると、どうしても鳥貴族を思い出してしまう。焼き鳥に対して、焼肉ってなんなん。焼きぶたてやきとんてなんなん。最近は塩ホルモンにはまっていて、それで生ビールを呑むのが楽しみだ。以前、正の字で数えながら最高で25杯、生中を呑んだことがある。ひとによっては中生と呼ぶ。近々の記録は14杯だ。ミュンヘンに行くと、水みたいにビールを呑むとよくいわれたものだが、ぬかせ。水より早いわ。このまえ呑んだ生ビールはそりゃもうおいしゅうございました。凍えたビールはそれ自体、芸術品だ。それを嗜む自分もまた芸術なのだ。芸術家は今日も空を飛ぶ。果てしなく広がる空で翼をひろげる。かもめのジョナサンは誰よりも高く、だれよりも遠く飛ぶことに専念した。それこそが使命と信じて。そんな感じで今日も飛び立とう。
posted by せつな at 10:15Comment(0)日記