8月25日 午前中
今朝の日経の三面にG7についての記述があった。本日(日本時間未明)より仏国のビアリッツという街で開幕される。主な議題は安保、貿易、環境だが、中身は例年どおり当たり障りのないものに終始する。日程では本日の夜(現地時間)に外交、安全保障問題。特に北コリアを中心とする地政学的リスクについて話し合われる。明日、午前。世界経済の見通しと貿易で、景気下振れリスクと貿易摩擦激化の回避について。午後。不平等問題を議論。国だけでなく性別も。そこに生じる格差の是正。午後後半。アフリカ問題を議論。これはふたつに分けられる。ひとつめは現地の女性起業家支援と公共調達の透明性。ふたつめが西アフリカ地域の平和と安定。ふたつともまさにアフリカならではの視点であり、公共調達の透明性は日本に混迷をもたらしたスーダン問題にも波及する案件。最終日の議題はデジタル化について。これは先のG20でも安倍首相肝いりで全面的に押し出したトピックである。国際デジタル課税制度の整備、信頼性のある自由なデータ流通の推進、テロ活動のネット悪用阻止。など。閉幕は首脳宣言を通じ、G7の結束を演出する予定だが、サミット開始直後からのトランプ大統領の不機嫌さ加減をみれば、笑顔は望むべくもないところだ。議長であるマクロン大統領の腕の見せ所でもあるが、いかんせん経験の少なさとあの年嵩では議論をまとめ切れるとはとうてい思えない。安倍首相に同行している政府関係者によると、今回のサミットは何が出てくるかわからないびっくり箱という。先のG20があまりに見事だったので、勘違いする向きもあるが、今回もより親交を深めるといった見方は少ない。先の会合は安倍首相だったからこそ演出できた。よくも悪くも日本の立ち位置は真ん中だということだ。注目点はほかにもある。6月でやめたメイ首相に代わって今回、EU離脱強硬派のジョンソン首相が初出席する。英国のトランプ氏とも呼ばれる人物だ。トランプ氏を揶揄し、G6プラス1といわれてきた先進国が、もしかするとG5プラス1+1の構図と変わるかもしれない。G7の正念場といえる。