6月6日 午前中

ブックオフでパルプが売られていたので買った。文庫を持っているにもかかわらず買った。四六判なので買った。400円だったので買った。名著はいい。何度、読んでも、また、気づかされる。そういう意味でグレートギャツビーは最高だ。もちろん何冊も持っている。一昨日か、そのまえか、村上訳のグレートギャツビーを読みはじめたら止まらなくなった。大部分を暗記しているにもかかわらず、読みはじめたら止まらない。なぜか。教訓めいているというだけではない。文章がとてつもなくかっこいいというだけではない。おそろしく緻密な描写で登場人物の血肉があぶりだされているというだけではない。ほとんどすべての人生、いや、人生のすべて、人生、が刻まれている、といっていい。グレートギャツビーの名は知っていた。日本でギャツビーといえば整髪料のほうが有名だった。ギャツビーを読むきっかけをくれたのはロバートBパーカーの愛と名誉のために(loveandglory)だった。物語の伏線にグレートギャツビーが深く寄与する。どん底から這い上がる男の目にはギャツビーとおなじ光が宿っている。物事の振る舞いの基盤は硬い岩に根差すこともあるが、ぬかるんだ沼地の場合もある。この言葉の真意を垣間見るべく、グレートギャツビーを紐解いた。以来、この本が持つ修辞は自分の声となり、いつしか同等の血が通ったとまで信じられるようになった。ジェイギャツビーの生き方は男の生き方の指標ともいえる。ジェイギャツビーの信念は多くの人間を魅了してやまない。そこにあるのはジェイムスギャッツを乗り越えた男の真実だからだ。世の中のルールは人々が培ってきたルールであり、このレール上にある答えは万人の答えでしかない。重要なのは自分の決めたレギュレーションだ。ギャツビーは誓う。かならず掴んでみせると。ギャツビーは信じた。光り輝く未来を。Two men look out through the same bars: one sees the mud, and one the stars.
posted by せつな at 10:56Comment(0)日記