6月2日 午前中

スギホールディングスとココカラファインが経営統合に向けて検討をはじめると発表した。群雄割拠のドラッグストア大手において、これでイオン系のウェルシアを抜き、業界トップに躍り出る。つい最近までマツモトキヨシの独擅場とおもっていたら地図はあたらしく何度も塗り替えられていた。過当競争も行き詰り、インバウンドの爆買いも今はむかし、限られたパイを奪い合う構図はどこも同じだ。その昔、ドラッグストアカウボーイというハリウッド映画があった。マットディロン主演の傑作だ。内容は麻薬に関するもので80年代の終わりから90年代初頭にかけて数多くつくられた作品のひとつだが、ふしぎだったのはドラッグストアの定義だった。日本のコンビニエンスストアの役割を向こうではドラッグストアが担う。そう聞いたもののドラッグストアイコール薬局というイメージしかなかったので、理解できなかった。映画は多くのことを教えてくれた。ガソリンスタンドで客みずからが給油しているのをみて、これも奇妙にかんじた。時は流れた。日本のドラッグストアはほぼ似たような役割を演じ、セルフスタンドは当たり前のように街に溶けこんだ。なによりドラッグストアで酒類を当然のように購入することになるとは思いもしなかった。ダイコクドラッグでは百均も併設されている店もおおい。スギ薬局がジャパンを呑みこんだのもすでに昔話。業界の再編はどの分野でもさかんだが、これを淘汰とみるか、進化ととらえるかで日本の今後は変わる。あらゆるものの価値観がドラッグストアカウボーイのように吸い尽くされていく。残ったものは金か銀か。はたしてそれは有用か。2018年度の売上高では一位ウェルシア、以下、ツルハ、コスモス、サンドラッグ、マツキヨ、スギ、ココカラと続くが、6位と7位の統合による首位奪取は金融ビッグバン以降の銀行をおもいだす。メガバンクが誕生する以前の荒野と化した日本の姿だ。荒野にはハゲタカが舞い降り、虎にライオン、本来すみわけのきいていたはずのサメも加わった。ドラッグストアの今後は案外、これからの日本の縮図を端的にあらわすのもかもしれない。
posted by せつな at 08:45Comment(0)日記