11月3日 朝

3日。ということで新聞に秋の叙勲一覧が載っていた。外国人の桐花大綬章にマハティールマレーシア元首相の名があり、懐かしい気持ちで眺めた。93歳。李登輝氏も石原氏も御同様の年齢だったと記憶しているが、かつて、人生のロスタイムという言葉を残し去った塩じいという御仁をおもいだした。冬の時代はとうに訪れ、春の穏やかな日差しを待ちわびつつ枯れていく風情。朝焼けの空、自転車で川沿いを通りかかると、すっかり色づいた紅葉に手がかじかむ思いがする。人生にわずかな望みをつなぐとすれば、冬など永遠に訪れるな――そんな気持ちが素直なところかもしれない。されど、やがて冬はくる。冬支度をしなければならない。7人の侍ブームが訪れて、何気に出演者のその後の人生を覗かせてもらった。左卜全、千秋実といった往年の名俳優。生まれたころにはいなかったひとたち。後世に語り継がれるひとたち。そういえば、昨日、レイモンドチョウ氏がいなくなった。この名にぴんとくるひとは相当のマニアか青春の群像にどっぷりと肩まで浸かった懐古人に違いない。91歳だった。ここ数日で急に寒くなった。季節が一歩、進んだ感じだが、来週にはまた逆戻りするという。一昨日の延長。ブラックジーンズにジャケットという姿で日中を過ごしたが外出先ではまだ暑かった。来週からしばらくはまた半パン半そで草履でいい気がする。今朝の新聞で寝屋川市の事件の続報が載っていた。長期化が予想される裁判員裁判の一回目では山田被告のでたらめさが際立ち、被害家族の苦痛は聞いていて息苦しくなった。遺族は被害後の写真を見たという。どうしても見れなかったが、最後の瞬間を見届けてあげようという一心で直視した。どういう感情が渦巻いていたのか。目と鼻の先で起きた事件。日本中を震撼させ、おれを激怒させた事件。それにしても児童の被害が目に付く。虐待の数も過去最高だそうだ。枯れゆく時代、芽吹く時代、やがて行く道、いつか来た道。叙勲を受けるひとあらば、覚せい剤で捕まるひともいる。文化の日を過ぎれば次は勤労感謝の日だ。褒章などなくとも誰かが見ていてくれる。目を離すな。
posted by せつな at 06:27Comment(0)日記