10月18日 朝
そのたくさんが愛のなかが最終回を迎える。あ、というまの40話だった。サラリーマン拝が予想よりずいぶん早く終わったので、はじまった当初はこの大型連載のためだったのかと合点もいったが、拝より短かった。結局、権田はなんだったのか。よくわからないまま終わりそうだ。作者の吉田聡氏のツイッターをみるとその左巻き加減は容易にくみとることができる。氏のすぐれたところはそういった思想を作中には決して漂わせないところだ。この手法は京極夏彦氏なども持ち合わせている特異なもので、ひじょうに抑制的である。雁屋哲氏、うえやまとち氏などグルメ漫画家が作中に思想を持ち出すととたんに萎える。どんな思想を持っていてもいいが作品を彩る通奏低音はあくまで不穏であってはならない。そういう意味では芸能の分野はひとしくこれに尽きる。沢田けんじ氏がコンサート会場で原発反対の署名を実施しようとしたとして会場貸与拒否の憂き目にあったというし(誤報)亡国のガキタレは原爆きのこ雲のtシャツを着て批判を浴びているという。どこもかしこもはくちだらけだ。主張は扇動であってはならない。清き一票がすべてだ。