1月10日 朝
昨今、新聞をにぎわせている言葉がフィンテックだ。昨日の日経では今から2030年代までを模したイメージ図が一面全面を使って載っていた。まさに昔夢見た世界が現実のものになろうとしている。兆候はもちろんある。先般の手のひら決済などはまだまだ序の口で、レジのセルフ化、自動化はゆうにおよばず、無人化も着実に進んでいる。2024年にはファンドマネジャーはすべてAIに代わる。今現在でもすでにゴールドマンサックスでは600人いたトレーダーが二人にまで減らされた。2026年には日本のコンビニが完全にレジなしになる。支払い待ちなんてことあったよなあ、と感傷にふける時代の到来だ。2030年には世界共通の統一仮想通貨が誕生する。これにより紙幣が全面廃止される。今後の決定項目から挙げると、まず、来年1月からはスマホで納税できるようになる。今までのEタックスは専門機械を必要としたが、それよりはかなり手軽になりそうだ。取るときは簡易に、返すときはより困難にがお役所仕事の鉄則とはいえ、まったく、ソツがない。ちょうど隣り合わせの記事でいっぽうがAIもういっぽうがIOTに関するものがあった。AIのほうはLPガス販売大手の日本瓦斯。顧客からの電話にAIが24時間対応するサービスを昨日からはじめた。IOTはホンダ系部品メーカーのショーワ。IOTを活用し主力の埼玉工場を約10億円かけて刷新する。記事に、少ない人数でも効率的な生産体制をとれるようにする、とあるようにフィンテックを取り巻く一連の流れのキーワードは人員削減だ。これをネガティブに捉える向きもあるが、要はロボットが人間の代わりに稼ぎ、人間の儲けにすればいいだけのことで、ベーシックインカムが現実のものになるかもしれない。利権大国の日本はおそらく立ち遅れるだろうが、北欧あたりからそうした動きは本格化する。日本も世界の潮流には逆らえないだろう。時代は変わる。10年後、先の成人式を終えた山一證券破たんの97年生まれが30歳となり、社会の中心に躍り出る。昭和を駆けた価値観が急速に失われていくだろう。奴隷労働が一新されることを心から願う。