8月31日 朝
UUUMが本日、上場する。ずいぶん前に日経の片隅でみたときは隔世の感をおぼえた。それも束の間。時代は流れ、エンターテイメントの世界もすっかり様変わりした。そろそろ自覚しなければならない。明けて来月にはSMAPの下三人がジャニーズ事務所を離れる。一世を風靡したグループもいつしか全員が不惑の声を聞き、ひとりひとりが別の道をあるこうとしている。ネットフリックスのさんま師匠をみた。本音なのか、サービス精神なのか、ともかく普段、テレビでみせる姿とは違った語り口でネット社会について言及している。akbの神7と呼ばれた最後のひとりが卒業するという。卒業後のその他メンバーの苦戦ぶりを伝え聞くが花の命は短い。今度は誰が消えるのか。当初は職業といわれてピンとこなかったユーチューバーも今やすっかり市民権を得た。もはや目新しい投稿も少なくなり、テレビの二番煎じのような動画ばかりでもやはりそのアーカイブ性は利点だ。過渡期もそろそろ終わり、選別とすでに縮小の方向にあるといわれてもいるが今日の初値に注目したい。誰もがメディアを持つ時代。スマホ1台さえあれば配信できる。しかもターゲットは世界中だ。当たれば第2のジャスティンビーバーになることだって夢ではない。別にならなくてもいい。本業とは違う収入源を確保するため細々と有名税を払わずに配信を続ける。それはそれで賢明だと思う。昨今、音楽不況といわれ久しいが、これも構造変化の波が押し寄せた結果に過ぎない。複雑化し、多様化した活動の場は昔にくらべより稼ぎやすくなった。90年代に殲滅の危機に瀕したインディーズ業界も2000年代半ばから確かに息を吹き返した。無論、ネットの力を介してだ。反面、それまでぬるま湯に浸かりこの世の春を謳歌していた大手メジャーが変化の波に翻弄され壊滅した。今までの産業構造に埋もれていては音楽で生活できても豪邸に住める時代ではなくなったのかもしれない。日本では。希望はある。ピコ太郎氏のように全世界を市場に再生回数で稼ぐ時代がきた。またSNSの普及は動員に革命的な影響を及ぼした。去るものは追わず。来るものを拒まず。いい時代だ。